今日紹介するのは、ポール・デイヴィド著 不安神経症・パニック障害が機能より少し良くなる本です。
この本はポール氏自身が10年間、不安神経症を患った経験を元に、ポール氏の元に寄せられる多くの患者さんとのやりとりを通して、パニック障害・不安障害をよくするための、アドバイスが随所にちりばめられています。病気の体験談をもとに本が展開していくので、読む側としては、とても内容は受け入れやすく、不安神経症を良くするための心構えが丁寧に書かれており、私自身も参考になることが多かったです。
不安神経症がやっかいなのは、もがけばもがくほどに不安神経症のドツボにはまっていくことだと思います。そのことを的確に表している言葉として、『不安神経症は牢屋のようなものだけれど、肝心なのはそれに苦しんでいる人が牢屋の鍵を握っている』という点です。つまりは、不安発作やパニック発作に囚われて、それを治そう治そうとすればするほどに、症状は悪化してしまうということです。まずは病気を理解して、不安神経症を生活の一部として受け入れ、「不安」に居場所をつくってあげて、普通の生活を送っているうちに、だんだんと「不安」だったことを忘れ、鍵を開くことを思い出すということなのだと思います。
いかがだったでしょうか?同じ病気で悩むひとりでも多くのひとが最悪の状態から抜け出す鍵を見つけていただけたらと思います。